パーフェクトワールド 最新 最終回 漫画 ネタバレ59話(KISS 2021年3月号)あらすじ・感想・考察

パーフェクトワールド 最新 最終回 漫画 ネタバレ59話(KISS 2021年3月号)あらすじ・感想・考察

樹が9年ぶりに入院した。

 

長い間うまく抑えてきた褥瘡が数ヶ月前から悪化してしまい、免疫力が落ちたところで尿路感染も併発。手術により座ることができないため、食事も排泄も寝たまましなければならない。

 

つぐみももちろん付き添います。

<彼は静かに苦しみに耐えている。私はただ自分に出来る限りのことをする。これは私たちの人生。日常の一つなのだ>

 

2週間後の経過は良好で、あと5日で予定通りの退院。医者も「よく頑張りましたね」と樹に声をかけます。

樹はもちろん紘樹のことも気になります。もうすぐお父さんに会えると朝からテンションが高いという紘樹。

 

樹「つぐみ 迷惑かけたな・・いつもありがとう」

 

つぐみ<個人差はあれど、どれほど慎重に生活していても合併症が悪化することはある。

それが樹が抱えている障害なんだ。だけど樹はこんな時、昔みたいに極端に自己嫌悪に陥ることはない。

私ももう、泣いて取り乱すことはない。私はこんな風になれるとは思わなかった。

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樹ははメールの確認だけだからとタブレットを取り出し、この間フランスの雑誌での自分の記事をつぐみに見せます。

「車椅子の建築士が考える 日本におけるバリアフリー」

 

二人でこんなふうに過ごすのは久しぶりだな・・と感じるつぐみ。そして以前の褥瘡での入院では、つぐみにコンペの絵を手伝ってもらったことを二人で思い出します。

 

つぐみは自分との再会について「あの時どう思ったの?」なんて樹に尋ねます。

つぐみ<一方的に憧れて気持ちも伝えられなかったのも、全部いい思い出だ>

 

樹はあの頃、自分はすごく子供で・・・人のことより自分のことで頭がいっぱい。実際のところ恋愛なんて分かってなかった・・といいます。

 

そして車椅子になり、一時幻肢痛(本来あるはずのない痛みを感じること)がひどい時に、つぐみから電話があったことを思い返すのです。

 

樹「何の話ししたかも覚えてないけど、ただ電話の向こうのつぐみの声がなんかくすぐったいような 聞いてて心地よくて。

なんだろうこの感じ懐かしい。ああ・・昔もこうだったなって・・・いつも川奈と図書室で二人でいたなって。

 

ページをめくる音。ふいに喋り出す声。俺あの時間がすごく好きだったんだ。

電話切った時に不思議と痛みが消えていた。それはたまたまだったのかもしれないけど。

ただあれは恋だったなって・・・高校の時から俺 つぐみが好きだったんだなって、その時思ったんだよ」

 

そんな話につぐみはびっくり。あの頃の自分に教えてあげたい。実は両思いだったなんて・・・

樹「・・・今さらついでにいうと、つぐみと夫婦になれて良かったって思ってるよ」

 

すると元気いっぱいの紘樹がやってきました。どうしても父に会いたく、河原で花を摘んできてくれました。

 

つぐみ<再会した初恋の人は車椅子に乗っていて、それから何度も遠回りをして つまずいて。それでも一緒に進んだ先には、もう一つの光があったね。だから私たちはまた進んでいく>

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つぐみたち家族は、なんと国際線の空港に!今からフランスへ旅立つことになりました。

先日の樹の記事に注目してくれた日仏親交会が、パリでの講演会を依頼してくれたのです。つぐみ達は家族で、初めて海外へ行くことになったのです。

 

樹はヨーロッパと日本のバリアフリーの違いも、楽しみだと言います。

樹「日本ではお城にもエレベーターを、つけるかつけないかで議論になるけど。

ヨーロッパではそういう議論も少ないらしい。

どうしても行きたい場所があるなら、人に担いでもらえばいいって考えもある。それをシビアと思う人もいるかもしれないし。

障害を特別扱いしなくて、気が楽と思う人もいるかもしれないし」

 

紘樹は初めての飛行機に大はしゃきです。

 

樹「僕はこれからも自分の体験を活かして、一つずつバリアフリーの空間を増やしていきたいと考えてみます。

いつか「昔はバリアフリーになって言葉があったんだよ」って言われるくらい、そんな言葉がなくなるほど 特別の話ではなくなればいいなと思います。

受傷した頃はもう一度歩きたかった。今もその思いは変わりません。再生医療やロボット技術開発が進んでいます。

僕らのような人たちが、もう一度歩ける未来が来ることを願ってやみません。でもその一方でもし 自分が生きているうちに、その未来が間に合わなかったとしても絶望はしません。

歩けないより歩ける方がいいかもしれない。だけど歩くことが僕にとって人生の全てではないから」

 

つぐみ<運命は時に厳しかったこともあるけれど 世界は優しかった。愛おしい私達のこの世界>

——–おわり——–

ついに最終回!!終わってしまいましたね~つぐみたちの日常、強くなっていく家族の姿にいつも感動でした。またいつかつぐみたちに会いたいですね!!

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