「乙女椿は笑わない」ネタバレ4話 高橋みつば(ココハナ3月号2019)あらすじ・感想・考察
しばらく仕事を休み、椿は父の入院の付き添いをすることに。家に帰り父のダンスをおけると・・パジャマの間から写真立てが出てきました。そこには椿の母親と父、生まれて間もない椿が写っていました。
父親の入院の荷物を持ち病院へ向かうと、斗真が待っていました。
斗真「昨日はごめん。混乱してるとこ。ゆりこさんに会わせたいって言ったりして。あれから佐助さんの容態はどう?」
椿「まだ意識がはっきりしません」
斗真「俺に何かできることないかな。椿さんが家で休んでいる間、俺が付き添おうか」
椿「結構です。お引き取りを」
なかなか目を覚まさない父のそばで、椿は写真立てを見つめ・・小さな頃を思い返していました。
すると看護師がやってきて、斗真から預かりものがあると荷物を持ってきました。それはカシミヤのひざ掛け。とても暖かそうです。
椿は就職が決まった時に、家から出て職場に近いところで一人暮らしを始めます。そのことを父親に伝えた時に、こういうのです。
椿「もういいからね。恋人作ってもいいからね。私も自立するから、これからもっと積極的に」
椿が下を向きながら、もぞもぞと言うと・・・父は大きな声で笑い飛ばしたのです。椿は父の相手や結婚などを心配していましたが
「いねーよ。そんなの」そう一言、返しただけだったのです。
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病院のベンチで休んでいると、斗真がサンドイッチの差し入れを持ってきてくれました。それでも椿は冷たくあしらいます。毎日毎日、差し入れを持ってくる斗真。
斗真「椿さんが怒るのは、もっともだと思います。嘘をついていたし、椿さんは百合子さん嫌いでしょうから。でも今 あなたの力になりたいのは本当です」
椿「信じられるわけないでしょ。人のことこそこそ勝手に調べて。思ってもいないことを言って、相手を喜ばせて。平気な顔で嘘つく人」
斗真「あなたを感情豊かだと言ったのも、素直だと言ったのも 僕の本心です。それでも気が済まないなら文句でも何でも言ってください。気が済むまで殴ってください。腹を」
斗真は自分は頑丈にできていると言い・・椿はボクシングの構えをすると、一発お腹にドスン。思わずよろめいてベンチに倒れこんでしまう斗真。
椿「高校の時、ボクシングをやっていました。格闘家の娘を、あんまり舐めないで」
斗真のことを悪い人でもないんだろうな・・とは思いながらも
椿「・・・・そちらの家庭は、どうなってるんですか?」と聞くのです。
椿「あの人は別の男性と結婚するために、私と父を捨てたと聞いています・・それを今頃になって、父に会わせたいなんて言い出すなんて。一体どうなってるんですか」
斗真「ゆりこさんがしたのは、政略が目的の、相手に何の感情も抱かない、家同士の利益のためだけの結婚です」
詳しくはここでは話ができないと言う斗真。
椿「・・・父が・・・20年経った今でも・・あの人の写真を持っていました・・・・・もしかしたら・・・父は・・・今でもあの人のこと思っているかもしれない・・・・会えるなら・・・会いたいと思うかもしれない・・だから本当のことを全部話してください」
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斗真は椿に帽子を深くかぶって、車内では黙るように伝えます。そして、とあるホテルのペントハウスへ。
ここは斗真が経営するホテル。念のために盗聴されているかも・・と確認し、専用のエレベーターで最上階まで向かいます。斗真が社長だということに、びっくりする椿。
斗真「向こうに見えるホテルも、あの高層ビルも、葛城グループが所有している。
葛城グループは戦後造船業で急成長した企業で、その業種は不動産・商社・興行・IT・ リゾート開発と多岐にわたる。子会社及び関連会社368社。
グループの従業員は4万人とも言われている。その葛城グループのトップ・葛城本家の一人娘がゆりこさんだ。
ゆりこさんが22歳の時、親に最初の結婚相手を決められた。相手は大企業のバツ2の、30以上も年上のおっさんだった。
野心家で、周りの人間に暴力を振るうようなやつだった。ゆりこさんは、結婚式の当日に逃げ出した。身内から逃げて、何も持ち合わせてない百合子さんは 何日も路頭に迷ったそうだ。
5月なのに暑い日が続いて、百合子さんは熱中症で倒れた。その時百合子さんを助けたのが、たまたま通りかかった佐助さんだ。
かたくなに病院に行きたがらない彼女を、佐助さんを献身的に看病した。そして二人は恋におちた。
百合子さんは自分の素性を、佐助さんにも隠し通した。言えば、佐助さんと一緒にいられなくなると思ったから。
当時駆け出しのレスラーだった佐助さんは、訳ありの百合子さんを それでも受け入れてくれた。
そんな暮らしを続けているうちに、二人に子供ができた。
娘が生まれて、この時の3人での生活が 夢みたいに幸せだったって
だけど、娘が3歳になった頃 葛城人の間に見つかってしまった。
見つかったのは、子供の頃から送り迎えをしていた ゆりこさんおかかえの運転手の人だった。
順子さんは必死で、椿さんの存在を隠した。
葛城の両親が知れば、必ず佐助さんから椿さんを取り上げる。それを佐助さんが拒めば・・佐助さんをプロレスラーとして興行できないように、簡単に手を回して追い込むだろう。
それくらいの力を葛城は持ってる。
そうさせないために百合子さんは、2人を置いて本心を言わずに葛城家に戻った。
それが俺が聞いた話、全部」
話を聞き終わった椿は、冷静でした。そして・・おぼろげに母の記憶が蘇ってきたのです。あの時運転手さんに、見つかった時の事を。
椿「・・・とにかく、父の意識がはっきりしたら 今聞いたことを話して。あの人に合うかどうかは、父に決めてもらいます。そちらはそちらが良ければの話ですけど」
斗真「分かった。俺もゆりこさんに話してみる」
しばらくして、椿の父は目を覚ましました。そして椿から、話を聞いたのです。
百合子さんと父、が会う約束をしている当日。
父は緊張しているようです。少し遅れながらやってきた母・ゆりこさん。ゆりこさんは震えながら、椿に挨拶をします。
「・・・・こんばんは・・・・最後にします、今日で。あなた達に会うのは」
椿は、父と百合子さんを二人きりにします。何十年ぶりかに再会した二人。
ゆりこさんは目から涙が溢れ、佐助さんと手を取り合います。病室の中からは楽しそうな笑い声が聞こえてきます。
椿「・・・・これは不倫の手引きをしたことに、なるんじゃないかな?」
斗真「・・そうかもしれないね。
だけど百合子さんの形ばかりの夫は、何人も愛人がいて 百合子さんとかを合わせるのは年に1、2回の挨拶だけだしな・・・・それに、見てないから俺」
斗真はそう言って、両手で顔を隠します。そして指の間から、ちらっと椿を覗くのです。
椿はそんな斗真見て、ふっと微笑んでしまいます。「ありがとね。斗真さん」
いろいろと真実が明らかになってきましたね~百合子さんと佐助さんの再会、ほんとによかったです~思わずうるっとしてしまいました。椿の気持ちにも、変化がはじまっているのでは・・?母に対しても斗真に対しても・・
次回が楽しみですが4月号はお休みで、 続きは5月号に登場です!!