南塔子新連載「恋のようなものじゃなく」別マ 12月号 2020 ネタバレ あらすじ 感想 考察
これは「恋」じゃない。「恋のようなもの」だ。
未仁(みに)は小さい頃の夢を見ます。幼稚園の頃通っていた音楽教室で一緒だったちーちゃん。可愛くて妹みたいに思っていたのに、喧嘩別れをしてしまい・・・そのまま引越しと同時に音楽教室を辞めたのだと聞いた ・・
未仁<あの時と同じように手を叩かれたから?
昨日恋というものが分からなくなってしまった。ドキドキして彼を好きだと感じて、それが恋だと思ったのに そうじゃなかったなんて>
今日は双子の兄妹・七音(ななと)と七緒(ななお)の3人で、学校見学も兼ね高校の文化祭に参戦します。昨日彼と別れ、気分も変えようと・・
学祭を回っている最中、七音と七緒はトイレ行ってしまいます。未仁が待っていると、目の前でなんだかもめている空気の男女を見かけるのです。
未仁は急いで男の人の腕をつかみ、必死で止めようとします。その間に女性は逃げてしまい・・
よく話を聞くと、彼女が浮気していた現場を押さえたところだったというのです。しかしもう逃げてしまった彼女は、もう捕まらないと彼は怒ってしまいます。未仁をどこかに連れ去ろうとする男・・
大きな体との体格差でびくともせず、どうしようと思っていると・・ある男の人が助けてくれたのです。
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「あんないかつい猛獣みたいな奴相手に、しかも痴話喧嘩に絡んでいくなんて無謀すぎ」
そう言って彼は手を怪我している未仁の傷を、自分の持っているハンカチで手当てをしてくれたのです。
「汚れちゃうから・・」とミニが言うと「ノベルティだから気にしないで」という彼。
そこで彼の友達が彼を呼び、二人は別れることに。
その彼は未仁の頭にぽんと手をやり「じゃあね、気をつけて帰りな」そう言ってくれたのです。友達との会話からどうやら彼も中学3年の受験生。この学校受験するんだ・・とドキドキする未仁。
手に巻いてもらったハンカチには「Iris(アイリス)」という文字が。
そして春。未仁の髪の毛もかなり伸び、双子の七音と七緒の三人で無事に高校に合格。
入学して2週間。あの彼を捜している未仁でしたが、なかなか会うことができません。会ったら返そうといつも持ち歩いているハンドタオル。同じクラスにはそれらしき人はいません。
すると階段で彼らしき人を見かけ・・周りに彼の名前を聞きますが、振り返ったところに彼はもういません。
周りの友達も一目惚れかと騒ぎますが、そこに双子の堀兄妹が登場。
「未仁は今 恋は自重中なんだよね」
周りの友達も「自重って何で?失恋??」と聞きますが・・
未仁<失恋・・・あれば失恋と言えるのだろうか。多分言えない。だって「恋」じゃなかったのだから>
4回目のデートで彼にキスをされそうになる未仁。すると思わず彼を突き飛ばしてしまいます。思わずキスの前に身構えてしまい、目をぎゅっとつぶってしまうと・・・彼がこういうのです
「・・・そりゃ告白したのは俺の方だけど。小山内だって好きだと思ったから付き合ってくれたんじゃないの・・?何でそんな嫌な顔すんの!?・・俺だって傷つくよ!」
そう言って彼は未仁の手をパシッと叩くのです。
「小山内なんて嫌いだ」
未仁<告白されて嬉しかった。ドキドキした。これが恋なんだと思ったのに、彼を傷つけてしまった。
恋のように錯覚してしまうけど、人として好きなだけなのかもしれない。私には「恋」が分からない>
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そんなことを思いながら歩いていると、未仁の目の前にあの時の彼の姿が!!思わず駆け寄り、借りていたハンドタオルを返そうとします。向こうはプレゼントだと思い
「ごめんね。知らない人から物受け取れないから」と断られてしまいます。そして未仁が状況を説明すると、思い出してくれた彼。彼の笑顔に思わず赤くなってしまう未仁。
未仁<よかった会えて。去年から気になったままだったハンドタオルが返せて。お礼が言えてよかった。違う学校に行ってなくてよかった>
そして七音と七緒はデートに行くからと、未仁は一人で帰ることに。
心優しい未仁は駅で大きな荷物を持つ、お年寄りのお手伝いをするのです。結局家まで一緒に運び、お茶をご馳走になった未仁。
隣の駅で降りたため、あまりあたりがよく分からずキョロキョロと歩いていると・・・「Iris(アイリス)」とに見覚えのある看板が目に入ります。
思わず近寄るとそこはヘアーサロンで、髪の毛をツヤツヤにした女性が帰って行くのです。
店主の女性と思わず目が合い、未仁は店内に入ることに。
店主は「これから大事なようでもあれば、可愛く巻いて差し上げますよ」と声をかけてくれますが
未仁「いえそんな・・違うんです。デートなんて。・・私には全然恋をする資格なんてないですから」
前そんなことを言ってしまいます。
そしてシャンプーで担当が変わると言われ、シャンプー台に向かうと・・そこにはなんとあの彼が立っているのです!
ここは彼は自分の家で、予約が重なりがちな時にたまにはバイトに駆り出されるというのです。
未仁<もしかして不機嫌?と言うか気まず・・そう自宅に学校の同級生がくるとか嫌だったかも。どうしよう、わざとじゃないんです・・>
そんなことを思いながらシャンプーをしてもらう未仁。するととっても気持ちがいいシャンプーに、思わず「気持ちいい」と心の声が出てしまいます。
「そうでしょ。俺 シャンプーうまいよ」なんて笑いながら話してくれる彼は、不機嫌じゃなく良かった・・と安心すると共にとても心地の良い空間。心臓が心地の良い音を鳴らします。ドキン ドキン・・・
髪の毛もツヤツヤになり、彼に見送りをしてもらう未仁。
「さっき恋する資格がないって言ってたみたいだけど・・なんで?」
さっきの話が聞こえていたのです。
「あ 悪い。詮索だよな。今のなし」
未仁「前に自分の気持ちがわかってないまま男の子と付き合って、すごく傷つけてしまったことがあるんです。だから私はもう恋する資格なんてない んで・・」
するとその彼が未仁の頬に手を添え、真っ直ぐ前を向かせてくれるのです。
「そんなことない。それは間違えただけだ。間違えは誰にだってあるよ。
傷つけようとしてわざとしたわけじゃないんでしょ。だったらそんなに責めないで、自分のことを許してあげなよ」
未仁「許す・・?」
「うん。そうだなーさしあたって君は、恋する資格は全然あり。たとえ他の奴ら全員ないって反対したとしても 俺が許す。
まあ俺が許したからって、だからなんだって話だけど。多少気分 ラクになるでしょ」
そう言ってほほえむ彼に、胸が高鳴ります。
「気をつけて」と手をふる彼に、一度は背を向けて歩きますが・・振り返り駆け寄ります。
未仁「あのっ 自己紹介まだしてなかったからっ」
「ああ メンバーズカードに書いてあったから・・」
未仁「私っ 小山内 未仁って言いますっ。あなたは?」
「みに? ううん。 楠瀬 千耀(ちあき)です。よろしく」
<くすのせ ちあき 出会ってから半年以上たってことができた名前>未仁の顔は熱く、心臓の音も高鳴ります。
未仁<あの人のことをまだ全然知らないのに、どうしてこんなに気になってしまうんだろう。このドキドキが「恋のようなものなの」か「恋」なのかまだ分からない。
でも知りたいと思う>
楠瀬くんは未仁の名前に、聞きどうやら聞き覚えがあるような様子・・あの音楽教室のちーちゃんなのでは・・?二人のこれから、残り楽しみですね !!