「内緒話とビオトープ」アルコ✕ひねくれ渡 完全新作 別マ2月号2023 ネタバレ・感想・考察
「内緒話とビオトープ」アルコ✕ひねくれ渡 完全新作 別マ2月号2023 ネタバレ・感想・考察
「消えた初恋」のひねくれ渡(原作)✕アルコ(作画)の二人から、完全新作の読み切りが届きました!!
ピッ ピッ ピッ・・「の のどか 亀吉・・頼んだ・・ぞ」
ぱたっ ピーーーーーーーーー
のどか「おじいちゃーーん」
享年88歳。最後まで孫より、亀が大事だなんて・・・
のどかは亀吉を水槽ごと運び、学校の池に離そうと思い運びます。
亀吉を逃し 「亀吉達者でな、あばよ」
すると、スコップを持った男がヌッと現れ・・のどかは腰を抜かします。
「池の生態系を乱すやつはこれで3人目や。お前にも同じことしたる。
山か海か どっちに捨てられたいか答えろ」
まどか「ちょちょ うそうそ、待って待って これには訳が」
「なんや」
のどか「えーと えーっと!そう!こんなに素敵な池で水浴びしたら、亀吉がどんなに喜ぶだろうって思って」
のどかはとっさに嘘をつきます。するとその男は
「入部希望なら早く言え。生物部は毎週月曜日や」
<入部?生物部?>
のどかはひっそり帰ろうとすると
「おい、亀忘れてんぞ。あと月曜覚えとけよ」
「あ・・はい 」<なに あの人・・>
彼は隣のクラスの小野寺。生物部だと言います。ヤバいやつで有名らしく、色んな噂があると言います。
一人で生物部でやばい実験してるらしい・・校舎裏うろついてやばいもの埋めているらしい・・挙句こないだ先輩達半殺しにして、その後先輩たちを見かけたものはいないという・・
なんと、陰キャで生物部で武闘派・・?!
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そして今日は月曜日。約束したなら行かなきゃいけないんじゃない?と友達にも言われます。
のどかはダンス部ですが、おじいちゃんが倒れてからダンス部には行っていません。今から戻っても追いつけるか分からないし、居心地が悪いし・・
小野寺はスコップでザクザクと何かを放っているようです。のどかは座って眺めます。自分は邪魔じゃないかと思うのどかですが、足元に置いてある紙に目が入ります。
のどか「これビオトープだ!?小野寺ビオトープ作ってんの?すごーい、これ小野寺かいたの?」
そんな声は小野寺には伝わらず、没頭して作業を中。
その紙を手に持ち、ビオトープの予定地をまわるまどか。一人で壮大なことをしているんだな小野寺は・・私みたいに迷ったりしなさそうだ・・なんかいいなぁ・・と思うのです。
のどかは先輩たちを半殺しにして埋めた話を、思わず聞いてしまいます。
小野寺「あいつらが夏祭りですくった金魚を、この池に放したからや。無責任やろ」
もちろん先輩たちを埋めたりはしていません 。
のどか「ねー亀の居場所があったらいいなって思うんだけど」
小野寺「ない」
のどか「あっ ・・そうかい」
小野寺はのどかの見ていた紙を取り上げて・・
「ここなら 日差しもいいし。春になったら住処にできる」亀吉の場所を考えてくれたのです。
のどか<あっさりと居場所をくれた。それがとても嬉しかったから>のどかはピオロープ作りを手伝うことに。
生物室で日誌を書く小野寺。それを待つのどか。
「小野寺って、実っから生き物好きなんだね。そんなに夢中で作るなんて」
小野寺「そんないいもんじゃない」
小学校の時転校してきてから、周りに馴染めず・・好きな生き物の図鑑ばかりを見ていたと言います。
小野寺「小中そんなんで。現実逃避が抜けてないねん。好きというそういう次元ではない」
のどか「・・そっかーでもなんかさ、ほっとするよ。あの場所。作ってくれてありがとう」
小野寺「変なやつ」 <わからんこともないけど・・>
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日誌をつけ終わりましたが、まどかが眠ってしまいます。小野寺は起こそうとしますが・・触ってしまうとキモい!となるかと思い・・遠くから定規でツンツン。それでものどかは起きません。
ついに小野寺も一緒に眠ってしまい、とっぷり日は暮れてしまっています。真っ暗な生物部で見回りの警備員に見つかり、のどかは小野寺を引き連れてすごい顔で逃げるのです!
逃げ切り、お互い大笑い!寝ぼけた小野寺の顔と走っている時ののどかの顔。久々に爆笑したというのどか。
小野寺はまどかを家まで送ると言ってくれます。そして最初に亀吉を捨てたと決めつけて悪かったな・・と言われるのです。
のどか「今更何ー!?怖い怖い!」
小野寺「末永のこと知らんかったから」
のどか「やっぱり、今日は家 こっちで」
電気もついていないその家は、昔じいちゃんと二人で住んでいた亀吉がいる家。今はおばさんの家に住ませてもらっていて、おばさんは動物が苦手だから・・亀吉を連れて行けないと言うのです。
のどか「学校なら毎日お世話もできるから、亀吉ものびのび暮らせると思ったけど。池のこと考えなしでごめん。おじいちゃんにもそれでよく怒られてた」
まどかのお父さんとお母さんは小さい頃に亡くなり、それからじいちゃんと亀吉と住んでいたというのです。
色々と口うるさいじいちゃん。よく電話もかかってきていました。友達と夏祭りの時にも携帯が鳴ってはいましたが、うざいじいちゃんだから・・と電源を切ったまどか。
家に帰ると・・じいちゃんが救急車で運ばれているところでした。
のどか「私がもっと早く家帰ってたら、すぐ病院連れて行けたら。なんとかなってたかもしれないのに・・考えたってしょうがないけど・・」
小野寺「それはない。ただの寿命や」
のどか「しんみりしてたんですけど」
小野寺「今の日本人の平均寿命は、男は81歳・女は87歳やろ。生き物には終わりがあって絶対死ぬんや。だから末永は関係ない。絶対関係ない」
のどかはワーーンと泣き出してしまいます。
小野寺「・・ごめん。いらんこと言った 俺・・」
のどか<ちがう 小野寺の身も蓋もない答えは、しょうがないよって言い聞かせてくれるみたいだったから>
のどか「小野寺 ありがとう。なんか私もちゃんと決められそう」
「こっちだよ、おばさん家。送ってくれるんでしょ」 「おお」
春になり、ビオトープは無事に完成。亀吉ものびのびと池で泳いでいます。
そんなカメ吉を見てのどかはダンス部にも戻ったし・・おばさんの家にも早く馴染まなきゃ・・と言います。
小野寺「無理はしすぎんのよ」
のどか「えー!優しー!」
小野寺「と 亀吉が言っている」
のどか<でもそういえば あれって亀吉に言ってたのかな>
「亀吉 頼んだぞ」
<なんだかきっと そうだと思えた>
ーー終わり ーー
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