175首
前回は、受験とかるたで千早の悩みは募るばかり。
そんな中以前、周防名人と詩暢ちゃんが収録したテレビ番組がはじまったのでした。
詩暢ちゃんママ「詩暢ーッ、先月収録した特番の放送もうすぐや!あんた見んの?」
詩暢ちゃんママは番組にすごい関心があるようですが、詩暢ちゃんはあんまり
気にならない様子です。
先日、明星会にいった詩暢ちゃんですが、やはり対戦できる強さの相手がおらず
結局うまくいかなかったようです・・・。
(回想)
明星会の練習場です。
伊勢先生「詩暢ちゃんに同年代の子当ててもしゃあないやろ・・・。」
伊勢先生「詩暢ちゃんのためにもならんし、相手の子が気の毒や。」
(回想終わり)
詩暢ちゃん<伊勢先生の言うとおりやし、それはいまでもなんも変わってへん・・・。うちも・・・、先生も。>
ふと、大きめの封筒に視線が行く詩暢ちゃんです。
かるた歴50年の記念に本を作ったと伊勢先生にもらった本です。
「天地を動かす鬼神たれ」というタイトルの本。
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いよいよ番組が始まります。
「競技かるた最高峰の速さの秘密に迫る」
すごいかっこよさそうなオープニングです。
千早ママ「あらー、真島くんじゃないの。晩ごはん食べた?親子丼ならすぐ作れるわよ。食べる?」
千早ママは完全に乙女状態です(笑)
千早「お母さん!静かにして!」
ドキドキしながらテレビに釘付けになる千早と、親子丼をいただいて食べる太一です。
周防さんが画面に映り、その前にいるのは太一です。
千早家族(主に千早)「え~~~、何やってんのよ!太一!」
表情を変えず、親子丼をもぐもぐと食べている太一です(笑)
白波会、福井南雲会、北央かるた会、各方面でも画面に映る太一に驚いています(笑)
太一「おばさん 親子丼うまいっス!」
番組は、音の分析結果が次々と公表されていきます。
アナウンサー「聴力検査の結果 高温も低音も平均値を上回る結果が出ました。」
アナウンサー「これが第一の名人の速さの秘密といえるでしょう。」
番組で、名人はどうやってその能力を手に入れたんですか?との質問に
周防名人「生まれつきと・・・・・・環境です。」
と答える周防名人、何と専任読手7名の百首の読み上げデータを揃えてるとのこと。
名人になる前は家でずっと読み上げの音源を流していた答えます。
詩暢ちゃん「上の句の頭だけ?」
周防名人「そう。」
詩暢ちゃん「音とつながってても札とつながってないのはそのせいやったんですねえ。」
詩暢ちゃん「周防さんの天才ぷりの凄まじさときたら。」
ふふふと言葉は丁寧で顔は笑っているけど、
心がこもってないいつもの詩暢ちゃんです(笑)
次は、詩暢ちゃんの検査の結果です。
聴力は一般の人と大差ないとの分析です。
でも、読まれた札に視点を合わせることなく、一枚だけを払う正確さがすごく、
そして、速さがあるとの分析。
親子丼を食べ終えた太一が発言します。
太一「若宮さんは目がいいんだと思った。」
千早「どういうこと?」
太一「目と手の整合作用がすごい!運動神経がすごいってことになんのかな!?」
太一「ピアニストが目を閉じてもピアノが弾けるみたいな、見なくてももう札のありかがわかるし、
そこに届くように自分の身体を正しくコントロールできてる。訓練でしか身につかねえ・・・。」
インタビューが始まります
アナウンサー「若宮さんは、基本一人で練習されているとか。さびしくないですか?」
詩暢ちゃん「うちなんかまだまだ下手でほかの人に迷惑かけてしまいますから、一人がお似合いです。」
(訳) 自分より強い人がいないので練習にならない
詩暢ちゃん「試合で全国の皆さんと対戦できるときはえろう楽しみで」
(訳)負けるわけがない
これは本当にテレビ画面に表示されたんでしょうかね(笑)
ちょっとわからないですが新このシーンで笑ってます。
でも、次の一言で千早たちを含め視聴者があっけにとられます。
詩暢ちゃん「でも、うちのそばにはいつも百枚の札がいてくれますので。さびしいと思ったことはありません。」
その時、詩暢ちゃんは伊勢先生の本を読んでいた。
「送り札は相手からの心の便り」
「決まり字の音の聴き分けは刺激的で情感たっぷりな未知との遭遇」
など、詩暢ちゃんには理解不能・・・・・
詩暢ちゃん「先生・・・意味わからんって言いにいかな!」
画面の中の詩暢ちゃんに目が離せない千早。
札のことを熱く語る詩暢ちゃんは本当に幸せそうです。
詩暢ちゃん「うちは、札はみんなこんくらいの小さな神様みたいに見えてます。」
詩暢ちゃん「みんなとってもかわいくてわがままです。この子たちとこの札たちと離れずに生きていくのが私の夢です。」
千早姉・千歳「この子、なんかすごいねー!愛が伝わってくる。千早かるたってそんなおもしろ・・・」
千歳が言い終わらないうちに、その場に立つ千早。
千早「お、お母さん!私、クイーン目指したい!」
千早「勉強もがんばるから!必死にやるから!」
千早「クイーン戦に出たい!両方がんばるから!」
千早<今年こそ!約束や!>
詩暢ちゃんとの約束が心に灯る。
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千歳「かるたは引退じゃなかったの?両方なんて無理でしょ、あんた。」
千早ママ「千歳、黙ってて。もう千早も・・・クイーンになってどうするっていうのよ。」
千早「・・・・・お母さんは私になんになってほしいの?看護師さんとか本屋さんとか?」
千早「べつに具体的にないでしょ?なんかこうふんわり・・・幸せになってほしいってくらいなもんでしょ?」
千早ママ「ちがうわ 子供には 高確率で幸せになってほしいのよっ」
すごい形相に母になる、千早ママです!
千早も千歳も驚愕です・・・・。
千早ママ「そのくらいのシンプルな望みなのに・・・。なんでうちの子たちは二人とも・・・。」
千早ママ「大丈夫かどうか怪しい道ばっかり行って・・・。」
姉にも飛び火したみたいです(笑)
急に食器を洗い始める太一です。
千早ママ「あれっ?真島くんなにしてるの?いいのよ食器なんか洗わなくて」
太一「やりますよ。こんくらい。親子丼おいしかったです。」
食器を洗いながら、太一は千早ママに話します。
太一「おばさん、千早は周防名人に近い耳の良さがあります。」
千早ママ「えっ!?名人ってあの人?まさか・・・。」
太一「でも聴力にもピークがあって、千早は今かもしれない。いつか”感じ”なくなる。」
太一「じゃ、もう遅いんで。お邪魔しました。」
千早「え!?太一言うだけ言って!?」
太一「失礼しまーす。」
太一がいなくなり、話を続ける千早ママ。
千早ママ「千早、できるの?千早にそんな両立とか・・・」
千早ママ「お財布的にも浪人してもらっちゃ困るのよ・・・。」
千早「わ、私・・・、いい言葉知ってる、知ってるよ!するよ両立!!がんばるよ両立!!」
千早「がんばるがんばるって言うだけじゃダメだね」
ここで千早の中に机くんが登場してきます(笑)
勉強の時に教えてもらっている駒野(先生)の上達ポイントを参考に話をすすめて行きます。
千早「次の模試でどの大学かB判定をもらう!」
千早「勉強時間はかるたとキッチリ半々にする。」
千早「先生たちに毎日添削してもらいに行く!」
千早「・・・・・・・・・・・・ちがうかるた会にも修行にいく!」
最後のには、ママも千歳も「えっ」って感じです(笑)
最後のはかるたの事だけじゃんって感じですもんね(笑)
とはいえ、千早の必死さに千早ママも笑顔です。
外に出て帰ろうとしている太一に声をかける千早。
千早「太一、ありがとうね!」
太一「なにもしてねーよ。」
千早「ありがとう、ありがとうね!太一!」
千早<やりたいことを思いっきりやるためには・・・やりたくないことも思いっきりやるんだ!>
今回はここまでです。
両方がんばるんですねー。何か2つともそれなりにうまくいきそうな感じですね^^
次が楽しみです。
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