パーフェクトワールド 最新 漫画 ネタバレ53話(KISS 2020年7月号)あらすじ・感想・考察
今日私たちは 病院へ向かう.
赤ちゃんを迎えに・・・・・
つぐみも樹も昨日はほとんど眠れず。ドキドキする・・どうな子なんだろう・・・そんな思いを胸に、病院へ向かいます。
5日前。
犬飼さん「鮎川さんに託したいのは、2ヶ月前に生まれた男の子の赤ちゃんです。
この2ヶ月間 NICU に入っていました。
31週1300グラムでの出産で、極低出生体重児でした。 NICU を出た後も2週間ほど GCU(新生児治療回復室) で治療を受けていました。
ですが無事に安定した状態になりまして、検査でも異常はありませんでした」
つぐみ「・・あのどういう事情があったのか、教えていただけますか?」
犬飼「もちろんです。子供の出生経緯はお伝えします。
実母さんは22歳。飲食店で働かれてます。父親も同じ職場だったのですが、妊娠を伝えると行方をくらまし音信不通になってしまったとのことです。
一人で育てるのは経済的にも難しく、養子を決断されました。
最後にもう一度ご夫婦で、意思を確認し合ってください。
それでお受けいただけるということなら、私までご連絡ください。その後病院に迎えに来ていただきます」
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その日の夜。つぐみも樹もなかなか眠ることができませんでした。つぐみは心臓がバクバクして
「私たちのところに赤ちゃんが来てくれるのは嬉しい・・確かに嬉しいんだけど。今 喜びより不安と緊張でいっぱいになってる。
私達 これから元気に育ててて行かなきゃいけないね。本当にできるかな?私が。本当にその子の母親になっていいのかな?
ごめん・・・何言ってるんだろう情けないやっとここまで来たのに・・」
樹「俺も同じだよ。怖くなった・・この日をずっと待ってたはずなのにな。
俺達今 親になるって責任を、初めて実感しているんだよ。
この不安も、乗り越えるべきものなんだよ」 「・・うん」
そして病院へ向かう車の中。
つぐみ「私ね、すごく自分勝手なんだけど。産んだ人のことは本当はできるだけ考えたくなかった。
実母さんがやっぱり自分で育てたいって言ったら、私たち赤ちゃん返さなきゃいけないんでしょ。それで白紙になることもあるって。
手放したくて手放すわけじゃないかもしれない。だってお母さんだもんね」
樹「・・・そうだね」
つぐみ<赤ちゃんを見た時どんな感情が湧くのだろう。私ちゃんと嬉しいと思えるかな。
樹はどんな顔するだろう。
赤ちゃんは私を、お母さんって思ってくれるだろうか>
そんなことを思いながら病院の中を歩くと、周りでは出産を終えたばかりの家族など・・幸せそうな姿を目にします。
つぐみ<そうか・・これから会う赤ちゃんは、お母さんのお腹の中に 10ヶ月間いることすらできなかったんだ。生まれてすぐお母さんと離れて、保育器の中で一人で・・>
さっきまでミルク中だという赤ちゃんを、樹とつぐみが待ちます。胸がドキドキドキ・・
そして赤ちゃんがやってきました。「ふぁ」と赤ちゃんが一言。
つぐみも樹も、元気な男の子に涙が溢れます。
どちらが先に抱きますか?と言われ、樹はつぐみにと優先してくれます。
初めて抱っこする赤ちゃんの感覚。とても可愛くて言葉にならない・・・つぐみは涙が、次から次へと溢れてきます。
つぐみ<初めて会ったばかりなのに、愛しさが溢れてくる・・>
樹はこの子が NICU に入っていた時の写真はありますか?と担当の犬飼さん・森山さんに尋ねます。
とても小さい体に、たくさんのチューブにつながれている赤ちゃんの写真。
これを見て樹は、かつての治療中だった自分の姿と重なります。
樹<まだ体内にいるはずの小さすぎる体なのに、。たくさんの機械に繋がれて生きようとして・・・
偉いな。よく頑張ったな。
今 すべてが繋がった気がする。つらかった治療も妊娠できなかったのも、全部この子に会うためだったんだ>
そして犬飼さんたちからは、これから赤ちゃんとの生活が始まるにあたり説明を受けます。
まずは家庭裁判所へ、養子縁組の申し立てを提出します。
現在赤ちゃんは実母さんの戸籍に入っていますが、家庭裁判所の審判が確定すれば戸籍上でも晴れて実親子になるのです。
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つぐみは実母さんのことが気になるようで、様子を聞きます。」
犬飼「早産になってしまって、ひどきうろたえていました。 退院前、一度だけ NICU に会いに来てずっと泣かれていました。
彼女も悩み抜いた末の決断でした。親には頼れない・・誰にも頼る人がいない・・例え産んでも自分一人で育てていけると思えない・・
それなら・・自分より赤ちゃんを大事にできる人がいるなら・・その人たちに託したい・・その方が幸せに生きていけるなら・・>
そう彼女は、泣きながら言ったというのです。
無事に養親さんが決まったことを、伝えられたのは良かった・・と犬飼さん。そして彼女にも鮎川さん夫婦が、どんな人たちが話をしてあるというのです。
それを聞いた樹は「自分が障害があることに反対はされなかったのですか?」と尋ねます。
犬飼「彼女は逆でしたね。そんな大変な経験を乗り越えてきたご夫婦なら、きっとどんなことがあっても大事にしてくれるんじゃないでしょうかって」
つぐみ<きっとこの先一生会うことのない女性が、この子を連れてきてくれた。人がつながるってこういうことなんだ・・
高校生の時たまたま樹と同級生になって、たまたまもう一度巡り合って
今度は二人で会うべき子を探してた。
その子は想いも及ばないところにいた。たまたまの出会いかもしれない。でもそれはやがて必然に変わり、私達は家族になっていくのだろう。
私たちの世界は、ここからまた広がっていくんだね・・>
出生届けの赤ちゃんの名前は現在、実母さんが考えた名前で提出がしてあります。しかし養親さんが変更ご希望なら、家庭裁判所への申立ても可能だと言われます。
二人は現在の赤ちゃんの名前を尋ねます。
「紘樹」
「紘」はどんな人も寛容で「樹」はまっすぐ芯のある人間に・・という意味だそうです。
「紘樹・・」二人はその名前を口にして、赤ちゃんの頬を触ります。
託された想いを・・願いを・・育てていく。
やっと赤ちゃんに出会うことができたき二人には、どうしてこのようにいろんな試練が降りかかってくるのか・・・その答えはこの赤ちゃんに出会うためだったんだという思いに、届き着いた樹。そうやって思えたことに感動してしまいました・・赤ちゃんの名前とても素敵だと思いますが、ふたりはこの名前をどう受け止めるのか??果たして変更はあるのか?次回も見守っていきたいと思います!